山陰遺跡ネットワーク会議

​田和山遺跡（弥生時代中期）は、宍道湖をのぞむ丘陵の先端に営まれた、三重の壕と土塁に囲まれた遺跡です。壕の内部には大小１軒の掘立柱建物しかなく、大きい方の建物は塀で囲まれていたようです。竪穴建物は壕の外側にあって、集落を囲む一般的な環濠集落とは異なる性格の遺跡だと考えられます。現地は、出雲平野から大山まで見晴らせる絶景のビューポイントであり、この場所がとても重要な意味をもっていたと実感できます。だから田和山遺跡のキャッチコピーは「日本随一のパワースポット」。市立病院建設で破壊の危機に直面しましたが、市民主導の保存運動が実り、主要部分は保存され、2001年に国史跡に指定されました。